2015年にWindows10がリリースされてから6年がたちました。最後のWindowsという事でインストールした人も多いのだと思います。しかし先日「Windows11がリリース予定」というショッキングなニュースを耳にしました。
もうWindowsOSがメジャーに変わることは無いと思っていたのですが、やっぱり違ったのですね。。今のWindows10で動いていたソフトが、Windows11では動かなくなる可能性があります・・・そこで新しいOSで古いソフトを動かすことよりも、VMware Playerで古いOSを仮想マシンとして使うのがおススメです。
というわけで仮想マシンのWindows98を見直していたところ、USBメモリが使えないことがわかりました。VMWare Toolsを使えばホストOSのWindows10から、ゲストOSであるWindows98にファイルコピーできますが直接USBメモリが使えないのは不便ですね・・・
試行錯誤の結果、Windows98でUSBメモリが使えるようになったので、その手順をまとめました。ついでに、CD/DVDの仮想化の手順も書いてあります。
記事を書いた人:みっく
・エンジニアとして勤務
・社内のサーバー管理、セキュリティ管理も担当
・DIYと料理が大好き、週末は料理担当
仮想マシンのWindows98でUSBメモリが使えない原因
僕の使っているWindows98は、自作PCのHDDを仮想化したものです。
当時の自作PCはとっくの昔に処分してしまいましたが、VMware Playerで仮想マシンとして動いています。VMware Player16を再インストールしてからは、動作がとても安定しました。
ある日、ファイルをコピーしようとしてUSBメモリをさしましたが認識しません・・・VMwareではUSBメモリを認識しているようですが、Windows98では認識しません。
はるか昔に使っていたこのマシンでUSBメモリを使っていたかですが、さっぱり記憶がありません。デバイスマネージャーで「PCI Universal Serial Bus」のプロパティを見ると、「?」マークがついています。
ドライバがインストールされていないようですね。試しに「ドライバの再インストール」を実行してみます。
しかし、ドライバが見つからなかったと表示されてしまいました。
やはりWindows98に、USBのドライバがインストールされていないのが原因ですね。
ドライバがなければ、USBメモリがつなえないのは当然です・・・
Windows98で使えるUSBドライバを探して使ってみる
まず作業前に、仮想マシンのWindows98をバックアップしましょう。
複数のドライバをテストする可能性がありますので、もしWindows98が動かなくなってしまっても仮想マシンをバックアップしておけば安心です。
Windows98にUSBのドライバをインストールすればいいことが分かりました。
しかし、Windows98用のUSBのドライバが見つかりません。
WindowsXP以降のWindows系OSではUSB機器は当たり前のように使っていますが、
Windows98では「Mass Storage Class」のドライバは標準で実装していないのです。
この「Mass Storage Class」のドライバをインストールすれば、USBメモリをリムーバブルディスクとして認識できるようになります。
ようやく「Window98 (日本語版)用 USB Mass Storage Device Driver」紹介のページで、USBのドライバーが見つかりました。
ページのURLです ⇒ http://regseeker.nobody.jp/win98usb.html
このページの「Windows98 FE 用」をクリックして、nusb320-Jpn-98FE.EXEをダウンロードします。
このファイル(nusb320-Jpn-98FE.EXE)を仮想マシンのWindows98の任意のフォルダにコピーします。
コピーしたら、ファイル(nusb320-Jpn-98FE.EXE)を実行します。
実行すると必要なファイルがコピーされます。終わると再起動を要求されるので「いいえ」を実行してから、手動でシャットダウンします。
仮想マシンのWindows98を起動して、USBメモリをさしてみます。
・・・ところが、あいかわらずWindows98でUSBメモリを認識してくれません。
もしかしたら、手動でドライバのインストールが必要なのかもしれません。
デバイスマネージャーで「PCI Universal Serial Bus」のプロパティを開きます。
「ドライバの再インストール」を実行してみます。
先ほどはドライバが見つからないと表示されましたが、今回はドライバの検索場所の指定画面になりました。
インストールしたドライバ(C:\WINDOWS\INF\USB2.INF)が見つかったようです!「次へ」を押してインストールしましょう。
無事にUSBのドライバがインストールされました。
自動でさらに必要なドライバのインストールが始まりました。
おっ、ここで「Mass Storage Class」のドライバの検索画面になりました。
「使用中のデバイスに最適なドライバを検索する(推奨)」をチェックして、「次へ」をクリックします。
「検索場所の指定:C」を選択して、「次へ」をクリックします。
インストールしたドライバ(C:\WINDOWS\INF\USBSTOR.INF)を見つけたようです。「次へ」をクリックします。
「Mass Storage Class」のドライバがインストールされました!
「完了」をクリックします。
さしっぱなしのUSBメモリに、ようやくWindows98が気が付いてくれたようです。
そしてついに、USBメモリがリムーバブルディスクとして使えるようになりました。
ちなみにUSBメモリを外す場合には、VMware上部のUSBのアイコンを右クリックします。そして「切断(ホストに接続)」を選べば、Windows98からUSBメモリが切り離されて、ホストOSに接続されます。
実際にUSBメモリを外すには、ホストOSからUSBメモリを切り離してから
USBメモリを外してください。
daemon toolsを使ってCD/DVDを仮想化してみる
さて、仮想マシンのWIndows98でUSBメモリが使えるようになりました。
これで古いパソコンでも、現代のような使い方ができるようになりました。
しかしもう1点、改善したいことがあります。それは、CD/DVDの仮想化です。
仮想マシンの中でCD/DVDの仮想化して、ゲームをプレイしやすい環境にしたいのです。
仮想化で有名なソフトに「daemon tools」というものがあります。
ネットで調べてみると、Windows98では「daemon toolsバージョン3.47」が使えるようです。「古いDaemons Toolsの保管場所」のページからダウンロードできます。
ページのURLです ⇒ http://www.oldversion.jp/windows/daemon-tools/
ところが、この「daemon toolsバージョン3.47」をインストールしてWindows98を再起動すると、正常に起動できないのです・・・
セーフモードで起動してdaemon toolsをダブルクリックすると、「仮想SCSIに接続できない」エラーになります。
SCSIとは懐かしいですね・・・しかし、当たり前ですが今さらSCSIは使いませんよね。
どういうわけか、daemon toolsはSCSIを仮想化しようとして失敗して、Windows98が正常に起動できなかったようです。
そういえばSCSIは電源ONの前に接続する必要がありましたからね。
「daemon toolsバージョン3.47」をアンインストールしたら、正常にWindows98が起動するようになりました。
僕の使っている仮想マシンのWindows98では「daemon toolsバージョン3.47」は使えませんでした。いろいろ試した結果、「daemon toolsバージョン3.17」ならインストールして使うことが出来ました!
上記の「古いDaemons Toolsの保管場所」からdaemon-tools-3-17.exeをダウンロードします。そしてこのファイル(daemon-tools-3-17.exe)を、仮想マシンのWindows98の任意のフォルダにコピーします。
コピーしたら、ファイル(daemon-tools-3-17.exe)をダブルクリックします。
何故かデフォルトのインストール先が「c:\temp\~」になっているので、インストール先を変更してから「Install」をクリックします。
「Do you want to launch “setup.exe” now?」と表示されるので、「はい」をクリックします。
セットアップウィザードが起動するので、「Next」をクリックします。
インストール先を確認して、「Next」をクリックします。
あっさりとインストールが完了しました。「Close」をクリックします。
Windows98を再起動の必要はありません。
仮想ドライブが「ドライブD」として追加されました。
物理ドライブは「ドライブE」になりました。「daemon tools V317」は常駐するタイプで、右下に赤色のアイコンが表示されています。
仮想ドライブにイメージファイルをマウントするには、「daemon tools」のアイコンを右クリック⇒Virtual CD/DCD-ROM⇒Deviec 0: [E:] No media⇒Mount image
⇒イメージファイルを選択して「開く」をクリックします。
ためしに「信長の野望-嵐世記pk」のイメージファイルをマウントしてみましょう。
(pk = パワーアップキット)
ドライブDに「信長の野望-嵐世記pk」がマウントされました。
そして「信長の野望-嵐世記pk」のスタートメニューが表示されました。
ゲームスタートして、セーブデータをロードしてみました。
お~嵐世記の戦略画面です。武田家で中部地方、北陸地方。東北地方と北条家以外の関東地方を支配下にしていますね。いや~懐かしい。そういえば夜になるとプレイしていた記憶がよみがえります。
合戦ではターン制ではなく、騎馬隊や鉄砲隊などを率いた味方と敵の武将がリアルに戦います。今となっては当たり前ですが、当時は斬新でしたね。
この嵐世記は合戦マップが金色の雲に覆われていて、近づかないと地形が見えません。
狩野永徳の屏風絵のようで幻想的なのですが、攻める城の位置が分からないんですよね。
あと士気回復の為に荷駄隊を連れていくと、真っ先に壊滅させられて士気が一気に下がるなんてこともありましたねぇ。
イメージファイルを切り離すには、「daemon tools」のアイコンを右クリックして「Unmount image」を選択します。
ドライブDの「信長の野望-嵐世記pk」が消えました。
以上が、Windows98でのdaemon toolsのインストールと使い方の説明です。
これで古いゲームが快適にプレイできそうですね!
まとめ
今回は古いOSであるWindows98を快適に使う為に、USBドライバーのインストール方法を紹介しました。久々にWindows98を動かしてみましたが、快適に動きますね。
実際にはVMware上で動いている仮想マシンですが、さくさく動きます。
昔のソフトを使ったり当時のゲームをプレイするには十分ですね。
さらに今回はdaemon toolsをインストールして、仮想ドライブの実行方法も紹介してあります。ゲームCDを持ち歩かなくても、ゲームCDのイメージファイルでプレイできるのでとても便利です。本物のゲームCD/DVDを購入するのは当然として、自分でプレイする範囲で楽しんでくださいね。
Windows11のアナウンスがされたので、これからもWindowsOSは変わっていくと思います。そのたびに古いソフトやゲーム環境を新しいWindowsOSで動くようにするよりも、
古いWindowsOS環境を仮想マシンで使う方が楽ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。