最近のカメラといえばデジタルカメラですよね。スマートフォンだってかなりキレイに撮影できます(むしろスマホの方がキレイだったりします)。
撮影した写真データはファイルで記録されるので、色あせることなく保存できます。
しかしひと昔前のカメラはフィルムを使っていました。
今では考えられませんが、写真を撮ってもその場で見ることはできませんでした。
撮影したフィルムをカメラ屋さんに持っていって、現像してからプリントする必要がありました。そう考えると、デジタルカメラは便利なうえにコスパがいいですね。
さてクローゼットの整理をしたら、昔に撮影して現像したフィルムが大量に見つかりました。ポジフィルムならライトをあててルーペで見れば何を撮影したか分かりますが、ネガフィルムだとなかなか難しいですね。
そもそもフィルムだけ紙袋に大量に入ってて写真とセットになっていませんでした。
このフィルムが劣化してしまうと、昔のなつかしい写真を見ることができなくなります・・・そこで、このフィルムをデジタル化してみました。
地味に時間がかかりますが、過去の思い出を再現することができました。
この記事では、昔のカメラで撮影したフィルムをパソコンに取り込む方法を紹介します。
記事を書いた人:みっく
・エンジニアとして勤務
・社内のサーバー管理、セキュリティ管理も担当
・DIYと料理が大好き、週末は料理担当
1.カメラのフィルムの種類について
カメラのフィルムには、ネガフィルムとポジフィルムの2種類があります。
ネガフィルム | ポジフィルム |
「ネガ」とはネガティブのことで、光の色や明るさが反転してフィルムに写ります。 一般的にカメラのフィルムは、ネガフィルムになります。 |
撮影したままの色や明るさでフィルムに写ります。一眼レフカメラで撮影する場合によく使われるフィルムです。ネガフィルムに比べて、値段が高かったです。 |
ネガフィルムは、このように明るさが反転して写っています。

これに対してポジフィルムは、撮影したままの色や明るさで写っています。

一般的なコンパクトカメラで使うフィルムといえば、ネガフィルムですね。
僕は趣味で風景写真を撮っていましたが、その時にはポジフィルムを使っていました。
デジタル化するならば、ネガフィルムとポジフィルムの両方する必要があります。
では、デジタル化するのに必要なものは何でしょうか?
複合機タイプのプリンタがあれば、スキャナーを使って取り込めそうですね。
ところがフィルムをスキャンするには、フィルムの裏面から光をあてる必要があります。
ふつうのコピーならば印刷面に光をあててスキャンしますが、フィルムの場合は裏面から光をあててスキャンする必要があります。
デジタルカメラが普及した今となっては、フィルムのスキャンに対応した複合機タイプのプリンタはなかなか見つかりませんね。
古いプリンターなら対応しているかも、と思って物置を探してみると・・・
ありました古いプリンターが!エプソン製の複合機タイプのプリンタ:PM-T960です。
この複合機は、フィルムのスキャンに対応しています。

このPM-T960をつかって、フィルムをスキャンしてみましょう。
スキャナーを使ってパソコンに取り込む方法
PM-T960は2007年製なので、約15年前のエプソン製の複合機です。
おそらく10年ぐらい物置で眠っていたと思われます。
電源ONしてみると・・・通電しました!

電源ONしましたがインクエラーが表示されています。
物置にしまう前にインクカートリッジをはずしておいたからです。
インクカートリッジをセットしなければ、本体からは何も操作できません。

ところがパソコンをUSBケーブルで接続すれば、パソコンから操作できます。
パソコンから「EPSON Scan」のアプリをつかえば、フィルムをスキャンできます。

ネガフィルムをスキャンする方法
①フィルムをスキャナーにセットする。
原稿カバーを開けて、原稿マットをとりはずします。

原稿マットの裏には、ライトがついています。
フィルムをスキャンするときには、このライトが光ります。

フィルムは、フィルムホルダにセットしてスキャンします。

ストリップタイプのネガフィルムを、スキャンしてみます。フィルムのおもて面(コマ番号が正しく読める面)を下にして、フィルムホルダにセットします。


②パソコンの「EPSON scan」でネガフィルムをスキャンする。
パソコンより「EPSON scan」アプリを起動して、下記の設定をします。
モード | プロフェッショナルモード |
原稿種 | フィルム |
フィルムタイプ | カラーネガフィルム |
イメージタイプ | 48bitカラー(任意で変更可です) |
解像度 | 2400dpi(任意で変更可です) |

「プレビュー」をクリックすると、ネガフィルムをスキャンしてプレビューが表示されます。おおっ、あのネガフィルムがカラーで表示されました!

プレビューを確認して問題なければ「スキャン」をクリックします。
保存ファイルの設定子画面が表示されるので、保存先やファイル名を設定します。
最後に「OK」をクリックすると、実際にスキャンが始まります。

スキャナーが動き出しました・・・なんと、6枚の写真で約9分かかります!
約30年前のネガフィルムですが、いや~なんとも時代の流れを感じさせる作業です。

さて、ネガフィルムをスキャンしてデジタル化しました。
約30年前にネガフィルムで撮影した松本城の写真です!
デジタルカメラやスマホで撮影した写真とくらべると、まぁ画質が荒いですね。

ネガフィルムのデジタル化に成功しました!
解像度の設定にもよりますが、6枚のスキャンで約9分かかるので時間がかかります。
しかし、1回で6枚を連続でスキャンできるのは便利です。
スキャンを始めたら、約10分放置して別の事ができます。
これが1枚づつのスキャンだったら、ず~っと複合機の前での作業となるので心が折れそうですね。
ポジフィルムをスキャンする方法
①フィルムをスキャナーにセットする。
「2-1.ネガフィルムをスキャンする方法」と同じ手順で、ポジフィルムをフィルムホルダにセットします。フィルムのおもて面(コマ番号が正しく読める面)を下になるように注意しましょう。
②パソコンの「EPSON scan」でネガフィルムをスキャンする。
パソコンより「EPSON scan」アプリを起動して、下記の設定をします。
モード | プロフェッショナルモード |
原稿種 | フィルム |
フィルムタイプ | ポジフィルム |
イメージタイプ | 48bitカラー(任意で変更可です) |
解像度 | 2400dpi(任意で変更可です) |

「プレビュー」をクリックすると、ポジフィルムをスキャンしてプレビューが表示されます。おおっ、さすがポジフィルム。色鮮やかなプレビューが表示されました!

プレビューを確認して問題なければ「スキャン」をクリックします。
保存ファイルの設定子画面が表示されるので、保存先やファイル名を設定します。
最後に「OK」をクリックすると、実際にスキャンが始まります。

スキャナーが動き出しました・・・ポジフィルムでも6枚の写真で約9分かかります!
デジタルの場合はファイルコピーですみますが、アナログデータのデジタル化は時間がかかりますね。

ポジフィルムをスキャンしてデジタル化しました。
約20年前にポジフィルムで撮影した富山県砺波市のチューリップの写真です!
さすがポジフィルムは、20数年前のチューリップが色鮮やかですね。

ポジフィルムのデジタル化も成功しました!
ネガフィルムもポジフィルムも、6枚のスキャンで約9分かかりました。
フィルムの本数が少ない場合はいいのですが、大量のフィルムをデジタル化するのはたいへんですね。
その他でフィルムをデジタル化する方法
複合機以外でフィルムをデジタル化する方法を調べてみました。
すると・・・意外ですがフィルムをデジタル化する機器がたくさん見つかりました!
古いフィルムがダメになる前にデジタル化したい、というニーズがあるようです。
たしかに自分の子供の頃の写真や、若かりし日々の両親の写真なんて、世界に1枚しかありませんからね。
こちらはフィルム専用のスキャナーですね。
スキャナー以外にも、直接フィルムをデジカメで撮影するアダプターも売っているんですね。露出とかが難しそうですね・・・
いずれにしても、自分でフィルムをセットしてデジタル化するので時間がかかります。
フィルムが少ない場合や、時間がたっぷりある人におススメですね。
まとめ
今回は、ネガフィルムとポジフィルムのデジタル化についてまとめてみました。
大切な思い出が記録されているフィルムが、劣化してダメになる前にパソコンに取り込みましょう。スマホに転送すれば、手軽に昔の思い出を楽しめますよ。
しかし、なんせ時間がかかります。ビデオテープのデジタル化もそうでしたが、アナログをデジタルに変換するのは時間がかかります。
何が写っているか楽しみながらじっくりと取り込むのもいいですし、専門の業者にお任せするかは考え次第ですね~僕だったら下記のように考えますね。
①フィルムをスキャンする機器を持っている
方法1:まずはためしにフィルムをスキャンしてみる。
⇒⇒⇒⇒⇒まさに今回がこのケースです。たまたまフィルムをスキャンできる複合機
⇒⇒⇒⇒⇒(PM-T960)が物置にしまってあったのでトライできました。
②フィルムをスキャンする機器を持っていない
方法2:自分でデジタル化したい場合は、フィルムをスキャンする機器を入手する。
⇒⇒⇒⇒⇒大切なフィルムを自分の手でデジタル化したい人におススメです。
⇒⇒⇒⇒⇒じっくりと時間をかけて、なっとくいく仕上がりになるまで作業できます。
方法3:費用対効果を考えて、業者に依頼してみる。
⇒⇒⇒⇒⇒時間も無いしフィルムもたくさんある場合には、業者に依頼するのが早いです⇒
⇒⇒⇒⇒⇒ね。ネットで検索すれば、いろいろな業者が見つかりました。
⇒⇒⇒⇒・FUJIFILMダビング・スキャン・復元サービス
⇒⇒⇒⇒・節目写真館
自分の環境に合った方法で、思い出のフィルムをデジタル化しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。